11/30 第3回ビジョンデザインワークショップレポート

2025年11月30日(日)、「もっと寺家が好きになるビジョンデザインワークショップ」の第3回を開催しました。今回のテーマは「寺家の可能性を知る」。会場の寺家ふるさと村四季の家には、29名の方々が集まりました。 

今回は、農に関わる2つの取組み事例からヒントを学び、その後の個人ワークでは、寺家の魅力や価値をどのような仕組みのもとで育てていくのかについて考えました。 

まず、一つ目の事例として、横浜市の担当者から舞岡ふるさと村(戸塚区)の紹介がありました。寺家と同じく「ふるさと村」として平成2年に指定されましたが、運営体制など寺家と異なる特徴があります。 

<主な内容>

  • 舞岡ふるさと村には、総合案内所虹の家のほか、養豚農家が運営するハム工房や、JA直営の直売所などがある。
  • 虹の家は、イベントの受付や広報、森づくりのウェルカムセンターといった機能を担っている。舞岡ふるさと村推進協議会が運営し、ふるさとの森については愛護会が管理を担っている。
  • 舞岡ふるさと村推進協議会には出荷組合があり、その中で農産物ごとの部会が市民交流イベントなどを企画しているのが特徴。
  • ふるさと村のエリアとは別に舞岡公園があり、農体験や自然観察、文化体験などが行われている。認定NPO法人が指定管理者として運営しており、ボランティアを育成する仕組みがある。

次に、二つ目の事例として、一般社団法人やまとた代表理事の山田隆大さんから、神戸市における農業振興の取組みについてお話いただきました。

山田さんは、神戸市役所で農漁業にまつわるプロジェクトの立ち上げなどに尽力したのち、2025年3月末に神戸市役所を退職され、現在は同法人を設立し活動されています。

講演では、時系列を追って、人に焦点を当てた「EAT LOCAL KOBE」や農村地域での起業や事業づくりに特化した「神戸農村スタートアッププログラム」などのプロジェクトをご紹介いただき、神戸市がどのようなプロセスで農のあるまちづくりを行っているかを学びました。

<主な内容>

  • 神戸市は、海側にあるコンパクトに集中した都市地域(市街化区域)と、まとまった農地や山林(市街化調区域)とに大きく分かれており、西側や北側の市街化調整区域内には、神戸市独自の土地利用規制と里づくりの推進を行っている場所(人と自然との共生ゾーン)がある。
  • 農業が盛んであるものの、市内外の知名度が低いという課題に対して、「EAT LOCAL
    KOBE」を立ち上げ、農家を紹介するサイトや、直接会って買える場所をつくることで、モノからヒトに軸を置いた取組みを展用した。
  • 神戸の農業を市民に知ってもらうだけでなく、関わりしろを増やして自分ごと化してもらうために、食をテーマにした様々なプロジェクトを進めていった。
  • 一方、農村地域の過疎化の問題に対して、神戸・里山暮らし(農村移住)の推進に取り組んだ。規制緩和や空き家活用の促進、農業人材の育成などを通じて、農村・里山を乱開発から守りつつ、住みたい・活動したいという人たちを応援してきた。

農家をはじめ、地域団体やデザイナー・クリエイター、料理人、漁師、大学生など、多種多様な人たちの有機的なつながりによって、それぞれの取組みが一体となって展開している様子がとても印象的でした。

後半は、2つの事例の話を受けて、寺家の魅力や価値を1つ選び、これをどのように育てていくか、どのような仕組みがほしいかを個人ワークで考えました。事例からインスピレーションを受けたアイデアも多く見られました。

<ワークショップでの主な意見>

  • 寺家を知る、家に入る、家で暮らす、と段階的に事業を行う。
  • マルシェの組織化、直売所の情報発信、農業加工品の製造と販売。
  • 農業をしている人としていない人をつなぐ場、経験豊富なスタッフ。
  • 売ることのできない農作物の加工。
  • トータルデザインをする。
  • 本にまとめる。
  • 長く継続できる体制づくり。イベントを行う発地。食に関する施設。
  • さまざまな立場の人が一緒に農業を行う取り組み、行事。
  • 整備できる人を育てる。
  • 里山の再生、組織づくり、イベントの開催。

最後に、山田さんからは「環境や風景は使いながらでないと守れない。人々の暮らしを大事にしながら、一方で利益を出して守っていくための仕組みを作っていって欲しい。守るべきものが同じならば、守る方法はいくらあってもよいので、壊れない限りはそれぞれの活動がバラバラでも良いというくらい自由に、互いが寛容しあえる関係を築いてほしい。」との講評をいただきました。 

また、みどり環境局農政推進課の朝倉さんは「散歩をしたり景色を楽んだり、誰もが気軽に訪れて魅力を享受できるのは寺家の素晴らしさである。その魅力をこれから誰がどうやって守っていくのか。それは、ここまでワークショップに参加してきたいるお一人お一人のアイデアや力だと思う。」とコメントされました。 

第4回は、1月25日(日)14時から行います。次回が最終回となります。多くのご参加お待ちしています。 

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!